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鍼灸院ルーシダスのブログでは、定期的にお身体に関する情報を、
院長の知識や経験を織り交ぜながらご紹介します。

  • 腎着証 【腰が冷たく重痛い・重だるい】

    東急東横線 都立大学駅から徒歩2分にある

    鍼灸院Lucidus[ルーシダス]です。

     

     

    下記に

    〇腎着証について

    〇出典:金匱要略 五臓風寒積聚病 脈証幷治第十一

    〇症状

    〇治療

    〇鑑別

    を記載しています。

     

     

    ここ3週間ばかり雨がよく降ってます。今週は晴れ間が多かったですが、また台風で雨が多くなってきました。

    比較的若めの方からお問い合わせがありました。

    腰が冷たいのは良くなりますか?」と。

    よくよく聞くと、「ここ最近、腰が冷たくて痛い・重い感じがする」そうです。

     

     

    一般的には、腎陽虚とか思うのかもしれませんが、腎陽虚だと排尿が多い、泄瀉(下痢)や五更泄瀉(早朝の下痢)などそれ以外に陽虚症状が強く出てますが、これはその前段階といったところです。

     

    久しぶりにこの症状を聞きました。

    腎着証です。中医では唯一とも言われる腎の実証です。

     

    実証といっても初期は実証、遷延化すると虚実夾雑となります。

    鍼灸院や病院に来る患者さんは、我慢してどうしようもなくなって来られるので、大体は、虚証がベースの邪気(実邪)がある状態。

    なので治療は、邪気を取る瀉法・虚を補う補法、両方必要。

    更に言うならば、脾腎を温め、水湿を利する。ということでしょうか。

     

     

     

    大学院生の頃、腎着証の患者さんに出会ったことがあったので、この話を聞いた瞬間にこれを思い出しました。

    大学は京都の片田舎、田植えも盛んで、湿気が非常に多い地域です。

    昔からこの腎着証は、田植えの時期雨が多い秋の時期に発症しやすいのが特徴と言われています。

    そのため、労働環境が田舎と都心では違うので、田舎には多く、都心には少ないものと思っていました。

    ただ逆に都心は田舎には少ない座り仕事や思考の仕事が深夜まで長時間に及ぶため、脾(や腎)を病みやすい状態にあるのかもしれません。

    それにここ最近寒くなり、台風も連続して約3週間大雨・長雨が続いています。

    これがさらに脾を損傷させて湿邪・寒邪が入ったのでしょう。

     

     

    鍼灸治療がよく効く病です。

     

     

     

     

    【 腎着証について まとめ 】

     

    〇腎着(じんちゃく)

    腎著(じんちょ・じんちゃく)ともいう。

     

    【出典】「金匱要略 五臓風寒積聚病 脈証幷治第十一」より 金匱要略のwikipediaはこちら

    「金匱要略」は「傷寒論」と並んだ二大医古典です。合わせて「傷寒雑病論」と言ったりします。

    腎着 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

    腎着 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

     

    「腎著の病は、其の人、身体重く、腰中冷え、水中に坐するがごとく、形水上の如くにして、反って(かえって)渇せず、小便自利し、飲食故の(もとの)如きは、病下焦に属す。身労して汗出で、衣裏冷湿し、久久にして之を得。腰以下冷痛し、腰重きこと五千銭を帯びるが如し。甘姜苓朮湯之を主る。」

     

    訳:「腎着(腎著)の病は、身体が重くて、腰が冷えて、水の中に座っているようで、浮腫のある状態であるのに、のどは渇かず、小便が出る。(浮腫のある患者はのどが渇いて、小便が出ない。)飲食は普通。これは病が下焦にあるからである。身体が疲れると、汗が多く出て、衣服の裏は汗で湿って冷える。これが長く続くと腎着(腎著)という病気になる。腰に五千銭の重いものをつけているようである。これは甘草乾姜茯苓白朮湯(甘姜苓朮湯=苓姜朮甘湯)の主治である。」

     

    腎着(じんちゃく) 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

    腎着(じんちゃく) 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

     

    【症状】

    腰が冷痛し重だるい。身体も重だるい。

    転側(寝返り)できない。

    静かに臥していても治らない。

    天候が雨・曇りになるとさらにひどくなる。

    温めると諸症状は軽減する。

    口渇なし。小便・食欲は普通。

     

     

    【原因】

    ①疲れて汗をかいているときに外寒を感受した場合。

    ②雨に濡れ衣服が冷たく湿っていたり、普段から湿地にいたりして水湿が侵襲した場合。

    ③腎経虚冷であるときに風湿を受けた場合。

    腎虚して寒湿が内につくことによっておこることが多い。

     

     

    【治療】

    方剤:苓姜朮甘湯(別名:腎着湯)などを用いる。

    鍼灸:脾腎を温め、水湿を利する。

     

     

     

    【鑑別】

    痺証とよく似ているが違う。

     

     

    webでも調べてみると、こんなサイトがありました。

    http://www.sm-sun.com/family/yougokaisetu/sa/jinntyaku.htm

     

    http://blog.goo.ne.jp/harumi4567/e/d8dca0071855565f811cafa113a1bef1

     

    http://www.seimei-in.com/wp/b1805/

     

     

    【参考文献】

    金匱要略講和 大塚敬節

    漢方用語大辞典 燎原

    中医弁証学 東洋学術出版社

     

     

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    東京都 目黒区 都立大学駅 徒歩2分

    東洋医学・西洋医学両面からの鍼灸治療院

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    ※完全予約制

    院長  山内 清敬

    ・はり師・きゅう師(国家資格)

    ・臨床鍼灸学 修士号 所持

    ・全日本鍼灸学会 認定鍼灸師

    ・元アメリカ豪華客船 乗船鍼灸師

    千葉大学 医学部附属病院 和漢診療科 臨床鍼灸師

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