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鍼灸院ルーシダスのブログでは、定期的にお身体に関する情報を、
院長の知識や経験を織り交ぜながらご紹介します。

  • 鍼灸の歴史1 ー発祥ー

    医心方 -日本に現存する最古の医学書- 東京国立博物館所蔵

    医心方 -日本に現存する最古の医学書- 東京国立博物館所蔵

     

     

     

     

    暑い日や涼しい日や湿気の多い日など目まぐるしく天候が変わりますが、お身体はいかがでしょうか?

    季節の変わり目や天候不順な日は様々な身体の諸症状が出てきます。

    お早めの対処をお勧めします。

     

     

    さて、今回は、鍼灸の歴史を少しご紹介しようと思います。

    と言いますのも、鍼灸を勉強する方は、最新の現代医学だけでなく、漢方薬や古典医書から勉強する方も多くいます。

     

     

    ちなみに鍼灸は、現在の括りでは、(WHOでは医学に認定していますが)代替医療に入ります。

    その代替医療の括りの中では、エビデンスが増えつつあり、西洋医学的に質の高い研究・医学的根拠は確実に増えています。(研究に関しては日本だけでなく、アメリカを筆頭に、ドイツ・カナダ・スウェーデン・フランスなどの西洋諸国や、中国・韓国・インドなどのアジア諸国からの研究もかなり盛んです。)

    もちろん、人間の人体を使った研究・実験では、倫理的な問題をクリアしない限り、実行できません。

    特に最近は厳格に管理されているため、やりたい研究ができるとはかぎりません。

     

     

    そのため、過去の先人たちの文献・書物から多くのことを学ぼうとする方々は非常に多くいます。私も読みます。

    ただそういった書物は再現性の問題や眉唾物の記載もあったりしますので、全てを盲目的に受け入れるわけではありませんが、読み込んでいくと治療のヒントを得ることはよくあります。

     

     

    では、先人の書物って一体どこら辺から読むの?

    と質問されそうですが、古くは黄帝内経(素問・霊枢)や傷寒論・金匱要略といった数千年前に書かれた本も無視できません。

     

     

    こういうことを記載すると、「嘘くさい・あやしいもの」などと思われるかもしれませんが、治療理論だけではなく、人間や自然の神羅万象を説いている項目もあり、現代にも通じることが多々あります。

     

     

    そういったことを本当はお伝えしたいのですが、文字に起こすと膨大な量になる為、今回は、鍼灸がいつ起こったのか、伝わったのか、歴史を紐解いてご紹介しようと思います。

     

     

    〇発祥

    鍼灸の発祥は、下記の遺跡にあった書物等から春秋戦国時代の中国とも言われていますが、はっきりとはわかっていません。

    馬王堆漢墓医書(まおうたいかんぼいしょ)

    紀元前二世紀の墓。三つの墓の集合体。

    一号墓からは、水に浸かった五十歳ぐらいの婦人の遺体が出土。みずみずしく弾力性のある屍体は当時ビッグニュースとして世界を驚かせる。また手には漢方薬を握っており、病理解剖によってさまざまな既病歴が知られた。

    三号墓から出土した男子は医療に関心が深かったらしく、ここからは大量の古代医学書が出土。

    中国四大発明の一つ、「紙の発明」は紀元後(後漢)であるため、この時は紙はなく、絹に墨で記されていた。

    ここから出土(2200年程前)した医書は現物する中国最古の医書と言われている。

    ちなみに、絹織物の歴史は紙よりもはるかに古く、3000年前の殷代からと言われている。

    古代、上等の書物は絹織物に墨で記され、絹は帛(はく)ともいい、絹に書かれた書物を帛書と称する。

     

     

    〇その後、世界中に広まる

    東は、朝鮮半島を経て日本へ。

    西は、シルクロードを経て、フランス・ドイツまで広まります。

     

     

    意外と文字が多くなってしまいました。

    次回は、日本への伝来や日本での鍼灸の広がりをご紹介しようと思います。

     

     

     

    参考資料:

    鍼灸の歴史、大修館書店、小曽戸洋・天野陽介

    Wikipedia 「鍼灸」

    Wikipedia 「馬王堆漢墓」

     

     

  • 節分

    東京都目黒区都立大学駅か徒歩2分にある

    鍼灸院Lucidus[ルーシダス]の山内です。

    治療院のデスクからお届けしています。

     

    さて、先週の土曜日は、2月4日で節分でした。

    豆まきはされましたか?

     

    私は・・・恵方巻というか、巻き寿司を頂きました。

    巻き寿司も邪気を払う縁起の良い食べ物だそうですよ。

    私は「食べるだけ」という手軽さから、それをしてしまいました。(;^_^A

    でも子供の頃は毎年豆まきしたな~、なんて思い返す今日この頃です。

     

    昔から2月4日頃は「節分」と言いますが、ご存知の通り、名前からも想像できますが「季節の分かれ目」です。

    暦の上では、冬から春への季節が変わったということです。地域によっては雪が凄いことになっていますが。

     

    「そしたら、節分は春・夏・秋・冬、全てあるのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

    その通りです。

    立春・立夏・立秋・立冬の前日を「節分」と言います。

    そして、古来より季節の変わり目(節分)には、邪気が存在すると言われていました。

    豆まきは宮中では706年から邪気払い・悪魔祓いでされていたそうです。

     

    室町時代や江戸時代ごろより、冬から春になる時期を一年の境目とし、「立春」は新年を迎えるのと同じくらい大事な日として、特に重要視され、豆をまいて1年の悪魔祓い・邪鬼払い行事として庶民に定着していったそうです。

     

    次第と、立春の前の日を「節分」と言うようになっていったそうです。

    確かに、季節ごとに豆をまくのは勿体ないですものね。

     

    節分ついでに調べてみましたが、巷でニュースになっている恵方巻

    調べたところ平成10年(1998年)ごろからコンビニのイベントから全国に広がっていったそうです。

    wikipediaによると、大阪発祥ですが、1980年ごろまで大阪市内でも知名度は殆どなかった、そうです。

    色々と調べてみましたが、恵方巻は1900年代以降の話なので意外と新参者のようですね。(一部記事では、江戸時代や明治期から始まったという記載もありました。)

     

     

    恵方巻の廃棄の件でニュースになっていますが、特に日本は資源が少ない国ですので、食材は大事に扱ってほしいですね。

    恵方巻や巻き寿司は食材が多く使われてますから、一度の食事で栄養が摂れることで縁起がいいものとなっているんだと思います。

    大量に作りすぎて廃棄してしまっては本当にもったいないですよね。

     

    東洋思想は、自然と人間がバランスよく調和することが大事だと説いています。

    過ぎたるは猶及ばざるが如し。何事も中庸が大切です。

    最近は、食べ過ぎの傾向があるので、少しセーブしなくてはと思う今日この頃です(;^_^A

     

     

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  • 鍼灸や漢方薬が「医学」に認定 ICD-11

    漢方・鍼灸・東洋医学写真 鍼灸院Lucidus

     

     

    東京都目黒区の都立大学駅から徒歩2分にある鍼灸院Lucidus[ルーシダス]です。

    先週(平成30年1月9日)の出来事ですが、産経新聞のトップ記事に鍼灸や漢方のことが載っていました。

     

    http://www.sankei.com/life/news/180109/lif1801090004-n1.html

    ネットでも見ることが出来ます。

     

    ネット記事の為、いつか消えることが想定されます。
    そのため、内容を一部抜粋します。

    「漢方薬や鍼灸(しんきゅう)など日本や中国の伝統医療が、今春にも開催される世界保健機関(WHO)の総会で認定される方針であること。」

    「具体的には、国際的に統一した基準で定められた疾病分類である「国際疾病分類」(ICD)に、伝統的な東洋医学の章が追加される。100年以上、西洋医学一辺倒だった世界の医療基準の転換点となるとともに、中国と異なり独自に発展してきた日本の伝統医療の再評価につながる。」

    ということです。

    記事には鍼灸や漢方の記載もあり、

    「日本の漢方は古代中国に起源があるものの、西洋医学と融合し、中国とは運用方法や処方の作り方も異なるなど独自の発展を遂げた。鍼灸も奈良時代に漢方とともに伝えられ、「日本の医療」として進化。特に中国はボールペンの芯ほどの太い鍼(はり)を使うが、日本は髪の毛ほどの細い鍼を使うところに特徴がある。

    病気に対し狙いを絞って対処する西洋医学に対し、東洋医学では、病気は全身の体内バランスが崩れて起こるという考えを持ち、同じ症状でも患者の体質によって治療を変える。日本では昭和51年に147種の漢方エキス製剤が医療保険に適用。漢方医学は平成13年から医学教育に、14年からは薬学教育にも導入された。」

    という内容でした。全文は 記事 をご参照ください。

     

     

     

    〇ICDとは

     

    ちなみにICDというのは、異なる国や地域から、異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録、分析、解釈及び比較を行うため、世界保健機関憲章に基づき、世界保健機関(WHO)が作成した分類である。(厚生労働省より)

    非常にわかりにくいですね。(;^_^A

     

    具体的には、このICDというのは、「疾病、傷害及び死因の統計分類」を作成し、統計法に基づく統計調査に使用されるほか、医学的分類として医療機関における診療録の管理等に活用されています。

     

     

     

    〇ICD-10 → ICD-11 へ

     

    現在は、1990年に作成されたICD-10を利用されています。

    この度改訂され、ICD-11となります。

    その中に、鍼灸や漢方の記載が入るということです。

    ようやく世界的に鍼灸や漢方が医学として認められたということです。

    非常に大きな意味合いがあります。

     

     

    ちなみにですが、実はこの情報、2016年10月の時にこうなるとわかっていました。

    https://ssl.jsam.jp/contents.php/010000zUqN14/

    このことにご尽力された先生方には、本当に感謝です。

     

     

    とはいっても、まだまだ鍼灸はそれほど世間で広まっていません。

    鍼灸や漢方が全てだとは思っていませんが、西洋医学も含めて、選択肢の一つとしてもっと鍼灸や漢方の理解が深まってくれたらと思っています。

    日本は本場でもあるにもかかわらず、地位があまりにも低すぎるので、もっと国民レベルで理解が深まってくれることを切に願います。

    私も一般市民レベルで、地域の皆様に施術を通して鍼灸が良いものだと更に広まるよう努力していくのと同時に、様々な啓蒙活動にも力を注いでいこうと考えています。

    ICD-11に記載される東洋医学の内容も、本職からしたら、まだまだ幼稚なものです。

    記載されたからと言ってこれが終わりではなく、これが始まりだと思っています。

    微力ながら何かしらで寄与できるよう今後も精進して参ります!

     

     

    平成30年(2018年) 1月9日 産経新聞朝刊

     

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  • 小寒

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    TVの天気予報で「寒の入り(かんのいり)」・「寒の明け(かんのあけ)」と言った言葉を聞いたことはありませんか?

    「寒の入り(かんのいり)」は

    今年は1月5日です。

     

    この言葉、「二十四節気」が由来です。

    「二十四節気」は太陰暦を使用していた時代に季節を表すために考え出されました。

    一年間を24等分して、「その区切り」と「区切られた区間」に名称を付けました。

     

     

    現在は太陽暦を使用していますが、太陽暦になってからも季節の節目として現在も使用されています。

    春分・秋分・夏至・冬至などは 一般的ですよね。

     

     

    〇「小寒」→「大寒」→「立春」、「寒中見舞い」

    二十四節気の

    「小寒」の最初の日から、「大寒」の最後の日までを「寒」・「寒中」・「寒のうち」といい、「寒中見舞い」はこの間にします。

    寒が始まる最初の日を「小寒」

    寒が終わった翌日(立春)を「寒の明け」

    といいます。

     

    2018年の今年は、小寒が1月5日、立春は2月4日です。

    つまり、今年は1月5日~2月3日までが「寒」・「寒中」・「寒のうち」です。

    一年のうちで最も寒さが厳しい時期と言われています。

     

    寒中見舞いの他に、「寒中水泳」や「寒稽古」を行うのもこの時期です。

    一年間の最も寒さが厳しい時に、寒さに耐えながら水泳をしたり、稽古をすることで、精神の鍛練をする目的があるそうです。

     

     

    〇東洋医学で寒

    東洋医学では病の原因に

    内因・外因・不内外因と大きく三つに分けます。

    その中の「外因」というのは「外邪」とも言われており、

    「風・暑・湿・燥・寒・火」 がそれぞれあります。

    例えば、風邪=カゼなんて今でも言われていますよね。これも東洋医学の思想がまだ残っている証拠です。

     

    その中の、「寒・寒邪」が身体の中に入ってしまうと、

    ・冷え、人によっては寒気から、鼻水が出たり、発熱に至ることもあります。

    ここら辺は度々以前の記事にも出ている「傷寒論」で、詳しく記載されています。

    傷寒論では、こういう時に、どういう漢方薬を飲めばいいかなども記載されています。

     

     

    〇ご家庭で寒邪に対してどうするか

    ご家庭では、寒邪には基本温めて、邪気を払うことが大事なので、

    身体を冷やさないようにすることが大切です。

    基本は日常生活が大切です。

    靴下や首回り、腹巻などをしましょう。

    ・お食事も、冷やさないようにする。夏の食べ物は、基本お身体を冷やします。

    冬の食べ物は基本お身体を温めます。

    普段から寒邪が入ってこないようにすることが大切です。

    ・できれば、夏の間から、運動をして衛気(免疫力)を充実させたり、発汗することで熱を身体の中にこもらせない事も風邪の予防には実は大事と、「黄帝内経素問」には記載されています。

    いわゆる養生法です。

    ・これにプラスして、日常的にお灸を使うと更に効果的ですね。

     

    〇寒気(さむけ)に対する、灸のツボ

    首周囲の「大椎」や手にある「合谷」の灸は、発熱まで行ってない、悪寒の初期には効果的でしょう。

    経穴(ツボ)も処方ですので、人それぞれで、シッカリとお身体の具合を見ないと何とも言えません。

    もし、ご自身のお身体で気になるようでしたら、一度お問い合わせください。

     

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  • 青黛(せいたい)、潰瘍性大腸炎

    東京都目黒区 都立大学駅から徒歩2分にある

    鍼灸院Lucidus[ルーシダス]の山内です。

     

    こんなニュースが出てました。

    https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20171125-00000507-fnn-soci

     

     

    このニュースもそのうち消えるかもしれないので、簡単にまとめます。

     

    潰瘍性大腸炎に対して、青黛(リュウキュウアイなどの植物から抽出)と呼ばれる生薬が有効であったと科学的に実証した。

    今回、慶応大学など約30の施設の共同グループが臨床試験を行った結果であり、アメリカの権威ある雑誌に掲載された。

    中国由来の生薬が、科学的方法論で有効性が証明されたのは異例。

    この研究の代表者である金井隆典教授は「生薬には副作用があるため、決して自己判断の使用はせず、医師と相談してから使用してほしい」と述べている。

    以上。

     

     

     

    まず、この文章はどこの論文由来なのか調べてみました。

    潰瘍性大腸炎=Ulcerative colitis

    青黛の学術表記=Indigo naturalis

    から検索してみると、

     

    Published online: November 22, 2017 付けで出されていたのが、

     

    http://www.gastrojournal.org/article/S0016-5085(17)36382-5/fulltext

     

    なので、おそらくこの雑誌Gastoroenterologyの上記の記事にまず間違いないだろうと思います。

    共同執筆者であるTakanori Kanaiの記載もあるので。

     

    間違っていたら、修正します。

     

     

     

    記事にした理由ですが、

    以前、千葉大の和漢のカンファレンスで、潰瘍性大腸炎の患者さんに対して「青黛」と言っていたのを思い出したためです。

    私は青黛というのが、何なのか当時知りませんでしたが、確かに潰瘍性大腸炎の患者さんのその後の経過は良くなっていました。

    それが強く印象に残っていたので、この記事を見たとき、なるほど。と思った次第です。

    潰瘍性大腸炎は癌化するので、注意はもちろん必要ですし難病です。

     

     

     

    論文のAbstractだけが見れるので(まだ一般的には全文が見れません)、それだけを読むと、

    ランダマイズ化(無作為化)プラセボコントロール試験で、UC(潰瘍性大腸炎)に確かに効果的な臨床反応があったようです。

    しかし、肺動脈性高血圧症を含む副作用の可能性があるため、青黛はまだ使用すべきでない。と、結論付けています。

     

     

     

    ここからは勝手な私の解釈ですが、

    ・効果はあったが、使い方によっては副作用が出る。

    ・まだ有効的な使い方がわかってないから、まだ使うべきでない。ということでしょうか。

     

    今後の研究で使い方もわかっていくでしょうし、その生薬から取り出した成分から新薬が生まれそうな気がします。

     

    漢方や鍼灸は科学的でないからダメ。という人々が相対的に多いのは理解していますが、まだ科学が自然に追いついていない。

    そもそも科学は、自然界から学んだ結果できた学門であることに気付いてほしいと思います。

    欧米では漢方(生薬含む)などの自然由来の治癒力についての研究が非常に盛んです。鍼灸の研究も含めて。

    日本はかなり遅れている現状です。

    日本はその歴史があるにもかかわらず、うまく使えていません。

    これを機に多くの学術機関で東洋医学系の研究が盛んになって、一般の方々の意識が少しでも変わってくれたらと思います。

     

     

     

     

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  • 腎着証 【腰が冷たく重痛い・重だるい】

    東急東横線 都立大学駅から徒歩2分にある

    鍼灸院Lucidus[ルーシダス]です。

     

     

    下記に

    〇腎着証について

    〇出典:金匱要略 五臓風寒積聚病 脈証幷治第十一

    〇症状

    〇治療

    〇鑑別

    を記載しています。

     

     

    ここ3週間ばかり雨がよく降ってます。今週は晴れ間が多かったですが、また台風で雨が多くなってきました。

    比較的若めの方からお問い合わせがありました。

    腰が冷たいのは良くなりますか?」と。

    よくよく聞くと、「ここ最近、腰が冷たくて痛い・重い感じがする」そうです。

     

     

    一般的には、腎陽虚とか思うのかもしれませんが、腎陽虚だと排尿が多い、泄瀉(下痢)や五更泄瀉(早朝の下痢)などそれ以外に陽虚症状が強く出てますが、これはその前段階といったところです。

     

    久しぶりにこの症状を聞きました。

    腎着証です。中医では唯一とも言われる腎の実証です。

     

    実証といっても初期は実証、遷延化すると虚実夾雑となります。

    鍼灸院や病院に来る患者さんは、我慢してどうしようもなくなって来られるので、大体は、虚証がベースの邪気(実邪)がある状態。

    なので治療は、邪気を取る瀉法・虚を補う補法、両方必要。

    更に言うならば、脾腎を温め、水湿を利する。ということでしょうか。

     

     

     

    大学院生の頃、腎着証の患者さんに出会ったことがあったので、この話を聞いた瞬間にこれを思い出しました。

    大学は京都の片田舎、田植えも盛んで、湿気が非常に多い地域です。

    昔からこの腎着証は、田植えの時期雨が多い秋の時期に発症しやすいのが特徴と言われています。

    そのため、労働環境が田舎と都心では違うので、田舎には多く、都心には少ないものと思っていました。

    ただ逆に都心は田舎には少ない座り仕事や思考の仕事が深夜まで長時間に及ぶため、脾(や腎)を病みやすい状態にあるのかもしれません。

    それにここ最近寒くなり、台風も連続して約3週間大雨・長雨が続いています。

    これがさらに脾を損傷させて湿邪・寒邪が入ったのでしょう。

     

     

    鍼灸治療がよく効く病です。

     

     

     

     

    【 腎着証について まとめ 】

     

    〇腎着(じんちゃく)

    腎著(じんちょ・じんちゃく)ともいう。

     

    【出典】「金匱要略 五臓風寒積聚病 脈証幷治第十一」より 金匱要略のwikipediaはこちら

    「金匱要略」は「傷寒論」と並んだ二大医古典です。合わせて「傷寒雑病論」と言ったりします。

    腎着 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

    腎着 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

     

    「腎著の病は、其の人、身体重く、腰中冷え、水中に坐するがごとく、形水上の如くにして、反って(かえって)渇せず、小便自利し、飲食故の(もとの)如きは、病下焦に属す。身労して汗出で、衣裏冷湿し、久久にして之を得。腰以下冷痛し、腰重きこと五千銭を帯びるが如し。甘姜苓朮湯之を主る。」

     

    訳:「腎着(腎著)の病は、身体が重くて、腰が冷えて、水の中に座っているようで、浮腫のある状態であるのに、のどは渇かず、小便が出る。(浮腫のある患者はのどが渇いて、小便が出ない。)飲食は普通。これは病が下焦にあるからである。身体が疲れると、汗が多く出て、衣服の裏は汗で湿って冷える。これが長く続くと腎着(腎著)という病気になる。腰に五千銭の重いものをつけているようである。これは甘草乾姜茯苓白朮湯(甘姜苓朮湯=苓姜朮甘湯)の主治である。」

     

    腎着(じんちゃく) 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

    腎着(じんちゃく) 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

     

    【症状】

    腰が冷痛し重だるい。身体も重だるい。

    転側(寝返り)できない。

    静かに臥していても治らない。

    天候が雨・曇りになるとさらにひどくなる。

    温めると諸症状は軽減する。

    口渇なし。小便・食欲は普通。

     

     

    【原因】

    ①疲れて汗をかいているときに外寒を感受した場合。

    ②雨に濡れ衣服が冷たく湿っていたり、普段から湿地にいたりして水湿が侵襲した場合。

    ③腎経虚冷であるときに風湿を受けた場合。

    腎虚して寒湿が内につくことによっておこることが多い。

     

     

    【治療】

    方剤:苓姜朮甘湯(別名:腎着湯)などを用いる。

    鍼灸:脾腎を温め、水湿を利する。

     

     

     

    【鑑別】

    痺証とよく似ているが違う。

     

     

    webでも調べてみると、こんなサイトがありました。

    http://www.sm-sun.com/family/yougokaisetu/sa/jinntyaku.htm

     

    http://blog.goo.ne.jp/harumi4567/e/d8dca0071855565f811cafa113a1bef1

     

    http://www.seimei-in.com/wp/b1805/

     

     

    【参考文献】

    金匱要略講和 大塚敬節

    漢方用語大辞典 燎原

    中医弁証学 東洋学術出版社

     

     

    お問い合わせは、こちらから遠慮なくご連絡ください。  ※営業メールは不要です。

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    東京都 目黒区 都立大学駅 徒歩2分

    東洋医学・西洋医学両面からの鍼灸治療院

    鍼灸院 Lucidus ‐ルーシダス‐

    ※完全予約制

    院長  山内 清敬

    ・はり師・きゅう師(国家資格)

    ・臨床鍼灸学 修士号 所持

    ・全日本鍼灸学会 認定鍼灸師

    ・元アメリカ豪華客船 乗船鍼灸師

    千葉大学 医学部附属病院 和漢診療科 臨床鍼灸師

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  • 8月の花 から 東洋医学の食事の歴史

    こんにちは

     

    目黒区都立大学駅から徒歩2分にある鍼灸院Lucidus[ルーシダス]です。

     

    最近はとても暑い夏ですね。夏らしい夏、いやそれ以上の夏かもしれません。

    昨日も高温注意報が出ていました。

    実は私はまだスマホではなく携帯でして、PCだけだと不便になってきたので、昨日はスマホに変えた場合のことを各社の携帯ショップに聞きに行ってました。

    いやー暑かったです!!近所の数店舗しか聞いてないのに、汗まみれになりました(;^_^A

     

    でも、そういう所でも人って、おもしろいですよね。

    熱心に説明してくれる方や、丁寧に説明してくれる方など、色々感じることがありました。

     

    私も来てくださる・受診してくださる方々に感謝を込めながら、その方々の症状を少しでも早く良くなるお手伝いをしていこうと改めて思いました。

     

    H29年8月の花 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

    H29年8月の花 鍼灸院Lucidus[ルーシダス]

     

    さて私の近況はどうでもよくて、話は変わりますが、

    こういう暑い日が続くと、最近は冷蔵庫があるので大丈夫かもしれませんが、食べ物が傷み易くなります。

    逆に冷蔵庫を過信しすぎて、ずーっと入れっぱなしになったりしていませんか?

    傷んだ食べ物は勿論お身体を壊します。

     

    そうです。生活の基本は、食事・睡眠・運動・適度なストレスです。

     

    運動に関しては、足りてない方には当院でも口すっぱくお伝えしています。

    ただ、最近は食事を適当にしている方が目立つので、そんな不養生のあなたにお伝えしようと思います。

     

    当院の問診時に必ず食事・飲食のことを聞くのも、病の診断には必要なことだからです。

    また薬と食べ物との協力関係が治療するうえで大原則であることを東洋医学の基本文献である黄帝内経素問には書かれています。

    なので、お身体に合った食事をするのとそうでないとでは、治療効果が変わってきますし、日々の生活でも全然違います)

     

    東洋医学がどれだけ食事を大切にしているか簡単に歴史を紐解いてみようと思います。

    これは中国での歴史になります。

    (日本の歴史も記載しようとしましたが、長くなってしまったので、また別記事で記載します。)

     

     

    〇東洋医学の食事の歴史

     

    ・紀元前400年ごろ

    中国では春秋戦国時代、国同士が争うことで混乱していましたが、社会発展の原動力となり、あらゆる分野で一大進歩をもたらします。医学(自然科学)の発展もその一つで、食医、疾医、瘍医、獣医の制度がありました。

    「食医」は飲食栄養面や衛生面を伺っていたそうです。現代の栄養士のルーツでしょうか。

    ちなみに疾医は内科の医師、瘍医は外科の医師を示しています。

     

    ・紀元前200年ごろ(前漢時代)

    黄帝内経(素問・霊枢)」が完成されたと言われています。これは他の記事で既出なので省略します。

     

    ・25年~200年ごろ(後漢時代)

    神農本草経」が完成。これは中国最古の薬食書物です。

    神農帝(皇帝と並ぶ偉大な伝説の帝王)は薬物と農耕の帝王で、身体には木の葉の衣をまとい、首から上は牛のような顔で、毎日あらゆる草をなめて、人体への効能を確かめていたそうです。(偉人はさぞ凄い出で立ちだったのでしょうね。)

    「神農、百草をなめて医薬あり」という有名な言葉が残っています。

    現代に通じる生薬も沢山記録されています。

    実は東京文京区の湯島聖堂には神農廟があり祀られています。毎年11月23日は神農祭が行われているそうです。(今年行こうかな!?と思ったが木曜日でしたorz・・・)

    大阪でも11月23日(一部11月22日と連日)に薬祖祭、神農祭をしている神社が堺市と中央区にあるそうです。

     

     

    ・600年~900年ごろ(唐の時代)

    食事が一つの専門の学問となりました。(日本では飛鳥・奈良・平安時代の頃でしょうか)

    それが孫思邈の「千金要方」です。その中に「食治」篇があります。

    (食事・そして東洋医学に興味のある方は、読んでみるのもいいかもしれません。この書は、最も古い食事療法書でもあります。)

    その「千金要方」の中に、「医師たるもの、病の原因を明らかにし、その侵すところを知って、先(ま)ず食を以てこれを治し、もしそれで治らない時に、初めて薬物を用いる」とあります。

    まずは食事で良くする。それでも治らなければ薬物を用いる。基本ですよね。

    それくらい日々の食事は薬にもなるので、大切です。

     

     

    ・1596年(明の時代)

    不朽の名著「本草綱目」李時珍が著します。

    (ちなみにこの本は世界記録遺産に登録されているそうです。このことは今日初めて知りました(;^_^A)

    これは今までの食事・薬草など更に細かく編集し、水の項目が入ってきています。しかもその水を最初の項にしています。

    「水は万物の源、土は万物の母」と示しています。

    1607年林羅山が長崎で手に入れ、徳川家康に献上したことで、家康が本草研究を始めるきっかけになったようです。

     

     

    これは中国の歴史なので、日本での食事の歴史などもお伝えしようと思ったのですが、すでに長文になってしまったので、このあたりで終えようと思います。

    またいつか気が向いたときに記載します。

     

    食事は健康の基本です。また悪くなっても正しい食事を摂ることで健康を保つことができる力が食事にはあります。

     

    食事・睡眠・運動・そして適度なストレスで日々の健康を保ち、

    そしてお身体が不調に陥ったら、鍼灸と漢方で大きな病になる前に治す。これが基本だと思っています。

     

    もし読んでいるあなたもお身体の不調を感じたら、遠慮なくご相談ください。

     

     

     

     

    参考文献

    中医営養学 山崎郁子 第一出版社

    神農:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E8%BE%B2

    本草綱目:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E8%8D%89%E7%B6%B1%E7%9B%AE

  • 「はり・きゅう どんな効果?」 「たけしの家庭の医学」

    2017年(平成29年)7月20日 日本経済新聞 夕刊より
    「はり・きゅう どんな効果?」 (新聞の中身は、日経新聞のHPに任せますね)

     

    & 来週の7月25日(火)の「たけしの家庭の医学」(告知)

     

     

    国際連合(UN)の世界保健機関(WHO)では、現在 ICD-10 という国際疾病分類があります。

    国際統計分類(ICD)は100年の歴史を持つ疾病、傷害及び死因の統計を国際比較するための統計分類で、医療機関における診療記録の管理などに活用されています。

     

    ちなみに、日本の厚生労働省も統計調査にICD-10を用いています。

     

    それが改訂され ICD-11(国際統計分類 第11版)となりますが、その中に「伝統医学」が追加され、鍼灸や漢方が追加されることが決定されています。
    来年2018年頃に改訂されるようです。

     

     

    鍼灸は日本の伝統医学にもかかわらず、一般的にはあまり知られていないのが実情です。

     

     

    この新聞記事や今月7月25日(火)に放映される「たけしの家庭の医学」で鍼灸治療や漢方薬がもっと身近になればと思います。

     

    7月25日(火)に放送される先生は、
    千葉大学 和漢診療科 漢方医の並木先生や鍼灸の森田先生です。
    今回は前回みたいな千葉大特集ではないみたいなので、和漢の出番は少ないとは本人は言っていましたが、予告動画は和漢の先生しか映ってないですね!
    私は出ません。以前のような映り方もしません。全く出ません(笑)

     

    中身は「夏の冷え性」だそうです。お悩みの方はご覧ください。
    詳しくは
    https://www.asahi.co.jp/hospital/

  • 7月 文月(七夕) 暑い!夏の養生法 <暑さ対策>

    目黒区都立大学駅から徒歩2分にある鍼灸院Lucidus[ルーシダス]の院長山内です。

     

    七月になりました。昔から日本では七月は文月と言われていますね。

    短冊に願い事を書くから、「文月(ふみづき)」と言われています。

    改めて書かなくても小・中学校で習いますね(;^_^A

     

    さて、そんな七夕が近づいてまいりましたが、私が小学生の時の七夕ってこんなに暑かったかな?と思う今日この頃です。

    今日もめちゃくちゃ暑くて、昼間に少し外に出ましたが、熱波を感じました!!ι(´Д`υ)アツィー

     

    夏の暑さがこれから厳しくなると思うので、ご覧になっている方へ少しだけ昔からの夏の養生法をお伝えしようと思います。

    3000年ほど前に記載された「黄帝内経(こうていだいけい)」という書物から引用してお伝えしていきます。

     

    まず、東洋医学では「自然の状態に調和した生活をする」のが良いと言われています。

    東洋医学に限らず、西洋医学でも言われていることですが。。。

    東洋医学ではそれを「天人合一(てんじんごういつ)」と言います。

     

    もちろん春夏秋冬で、それぞれ違います。

     

    夏は、気温が高く陽気も多くあるので、人間も活動的であることが良いと言われています。

    特に夏は適度に運動して汗を流すこと。1日1回は汗を流す。汗を流して身体を適度に冷やすこと。気分的にも発散するような気持でいる

    これが大切である。と記載されています。

    もし陽気を発散しないと、身体内に熱がこもって病気になるという記述もあります。

     

    例えば、身体の中で熱が多いとされているのは、心(注:西洋医学の心臓とは少し意味合いが違います)と言われています。

    〇熱で心がやられると

    身体の熱が発散されずにこもってしまうと、更に心に熱がこもって心臓を悪くしたり、不眠に陥ったりします。

    酷くなると、うわごとを言ったり、失神したり。

    〇湿気がプラス

    陽気が強く、更に湿気もプラスされてしまうと、頭がぼーっとして、筋肉や関節が腫れて重だるくなる。

    〇脾がやられる

    こうなっていくと、冷房や冷飲を欲する(冷たい所、冷たいものを飲みたくなってしまう)ようになります。

    これを夏の間ずっと続けると、必ず下痢(胃腸症状)をする。秋から冬にかけて足の冷えが極端に出るようになる。

    これらも記載されています。

     

    現代の冷房は効き目が良いので、ほどほどの加減で、養生を守っていただけたらと思います。

    陰陽の気のバランスが崩れると病気になるので、自然に調和して生活することが長寿の秘訣であると昔から説いています。

     

    逆に

    〇夏に顔色が悪い方(青白い方)

    がたまにいらっしゃいます。

    そんな方は、心の陽気不足が原因なので、心の働きが弱いことが指摘されています。

    心は昔から「君主の官」と言われて、王様と例えられています。

    <対処法>

    それが弱い方には、呼吸で助けてあげてください。

    呼吸を司る(「主る」と古典では書きます)のは昔から、肺と言われています。

    その肺は「相扶の官」で、心をたすける。という意味があります。

    外気の陽気を吸って、身体の中に気をめぐらす。心の陽気が全身に回るようになります。

    鼻から吸って、口から吐く。それを繰り返してください。

    落ち着いてやっていくと、手や足といった末梢・末端が暖かくなっていきます。

     

     

    簡単に書いてみました。

    勿論、脱水症状にならないように水分補給はこまめに行うことも大事なので、それはお忘れなく。

    それプラス、東洋医学の理論で、冷たい水を常温にして飲む。などをすると、より良いかもしれません。

     

    当院ではその方その方に合った養生法もお伝えしています。

  • 本日来院された腰痛患者さん

    東京都 目黒区 都立大学駅 から徒歩2分にある

    鍼灸院 Lucidus[ルーシダス]の院長山内です。

     

    本日来院された患者さんを簡単にご紹介します。

     

     

     

    「前かがみ」や「洗顔動作」「掃除機をかける動作」「靴下をはくときの動作」で腰痛が強く出て、他の治療院では全然よくならなかった患者さんです。

     

    私がした治療は鍼一本だけです。

     

    もし、あなたも同様の動作で痛みが出た場合、お役に立てるかもしれません。

    ぜひ当院までご連絡ください。

     

     

     

    本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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    目黒区 都立大学駅 徒歩2分 東洋医学・西洋医学両面からの鍼灸治療院

    鍼灸院 Lucidus ‐ルーシダス‐

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    院長  山内 清敬

    ・はり師・きゅう師(国家資格)

    ・臨床鍼灸学 修士号

    ・全日本鍼灸学会 認定鍼灸師

    ・元アメリカ豪華客船 乗船鍼灸師

    千葉大学 医学部附属病院 和漢診療科 臨床鍼灸師

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